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スペクトルマン

 投稿者:余湖  投稿日:2020年 1月 3日(金)07時25分12秒
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  この年末年始は、かなり自由な時間があったため、昔懐かしい特撮ものなんかを久しぶりに見返してしまっていた。

スペクトルマンも久しぶりに見てみたのだが、今見るとなんともしょうがないストーリーであった。しかし、かつてスペクトルマンに子供たちは夢中になっていた。それというのも以下の理由からである。

ウルトラマン、キャプテンウルトラ、ウルトラセブンと怪獣ヒーローものが続き、自分を含め子供たちは夢中になっていた。

ところが昭和43年にウルトラセブンが終了した後、円谷プロは「怪奇大作戦」や「妖術武芸帳」などと怪獣ヒーローものから離れるといった路線をとるようになる。

子供たちの要望に応えて「帰ってきたウルトラマン」が放送されるのは昭和46年である。

つまり昭和43年から46年の3年間は、円谷プロの怪獣ヒーローものの空白地帯となっていた。

その期間に放送されたのがピープロのスペクトルマンだったのである。あまりかっこよくないあの風貌にも関わらず、「怪獣ヒーローものが見たい」という子供たちの要望と需要に応えていたのだから、人気が出るのも当然である。

というか、スペクトルマンの人気があったからこそ、円谷プロの後期ウルトラシリーズが製作されたと言っても過言ではないと思う。

テレビのみならず、冒険王や少年チャンピオンに連載していたマンガもよく読んでいたし、コミックスも全巻持っていた。プラモデルも作った。

しかし、スペクトルマン、円谷プロのウルトラシリーズを見慣れた目から見ると、違和感がありまくりである。今回見てみて(エピソードによっては本当に半世紀近くぶりにみたものもある)あらためてそれを感じた。



1 敵が主人公?

 この番組、最初のタイトルが「宇宙猿人ゴリ」であった。つまり、敵の名前がタイトルになっていたのである。こんなヒーローもの、後にも先にもこれだけだろう。確かに敵のゴリが個性的な存在であったことは間違いない。

EDも宇宙の帝王ゴリの歌であった。この歌、あまり知られていないが3番の歌詞がとっても面白い。

「自分の理想と目的持って、強く生きてるそのはずなのに、宇宙の敵と呼ばれると身震いするほど腹が立つ!」って、そんなナイーブな独裁者だったのである。まあ独裁者ってそんなものなのかもしれないが。

スポンサーの意向もあって、物語中盤でタイトルは「宇宙猿人ゴリ対スペクトルマン」に変更され、さらに後に「スペクトルマン」というタイトルに2度も変更されてしまうのだが、本来は「宇宙猿人ゴリ」がタイトルであった。


2 スペクトルマンが弱い。

スペクトルマンがけっこう弱くて、一回では敵を倒せないことがほとんどなので、だいたいが前後編で構成されている。

ウルトラシリーズを見慣れた人からすれば、怪獣を倒した後、ヒーローは空に飛び去って行くというのが常識的なパターンだと刷り込まれていると思う。

ところがスペクトルマンは、そうではない。怪獣を倒した後、自分も力尽きてそのまま倒れ込んで消えていくというのが通常のパターンである。


3 スペクトルマンの意思が尊重されない。

スペクトルマンはネビュラ74が地球の平和を守るために派遣したサイボーグである。このネビュラ74の意思が絶対なのである。

ネビュラ74の指示がなければスペクトルマンに変身することはできない。常に「ネビュラ74変身願います」と許可をもらわなければならないのである。

このネビュラ74、時に「あの親子を殺害せよ」とか「その女は見殺しにせよ」とか、非人道的なことも平気で命令したりする。それにスペクトルマンが従わない場合、解任されて、力を剥奪されてしまうこともある。なんかサラリーマン的である。


4 主人公が所属しているのが怪獣対策チームではない。

ウルトラシリーズであれば、主人公が所属しているのは、科学特捜隊であったり、ウルトラ警備隊であったり、怪獣と戦う専門のチームであるというのが常識である。

主人公の蒲生譲二が所属しているのは、東京都の公害対策室、通称「公害Gメン」である。つまり主人公は東京都の公務員なのである。

当時公害はかなり社会問題となっていたのだが、これを子供向けの番組のテーマとするのはかなり斬新であったと思う。ただし、これにはスポンサーからの苦情が相次ぎ、結局公害路線は途中から変更されてしまう。その代わりに、アンチヒーローを描いた「流星仮面の話」や、「アルジャーノンへ花束を」をモチーフにした「ノーマン」の話、超能力を持った少年の悲劇や、魔女に生まれた女性とそれを愛した男の悲劇など、さまざまな名作が生み出されることとなる。

公害Gメンは、途中からいきなり怪獣Gメンという怪獣対策チームに突然変更してしまう。当時としては自然に受け入れられたのだが、今思うと明らかに不自然である。

ちなみに、この番組で蒲生譲二をヒーローとして刷り込まれたがゆえに、後に歴史に興味を持って「蒲生氏郷」という存在を知った時に「こちらもヒーローに違いない」と勝手に思い込んでしまうことになる。


5 再放送できないEDがある

後期のEDは放送コードに引っかかっていて地上波では再放送できない、という話を聞いたことがある。

「スペクトルマンよ怪獣を殺せ」というネビュラの声で始まり、途中でも子供たちが「憎い怪獣、ぶっ殺せ!」と歌っている。それほど過激かなあと思っていたのだが、今の時代では問題ある歌になってしまっているらしい。


6 フジテレビから怒られる

製作側にいろいろと問題があったようで、たとえば第7・8話の敵はゴキノザウルスというゴキブリの怪獣である。

このデザインがコキブリそのものであるというのも、人にとっては見るに堪えないものであるが、これを放送するにあたって製作側は「番組で使用するゴキブリを募集」と流してしまった。そのため生きたままのゴキブリの入った封筒がフジテレビに大量に送り付けられて、フジテレビが激怒した、というエピソードがある。

と、こう書いていると、問題ありまくりの作品だし、低予算のためにチャチなところも多いが、当時は夢中になってみていたものだ。なんだかとっても懐かしく見てしまった。


OP&ED なつかしい! 好きだった!
https://www.youtube.com/watch?v=9eUYJI6RRDg


48話 名作であるが、問題作すぎて、今の時代では放送は絶対に無理である。昔はおおらかだったよなあ。

https://www.nicovideo.jp/watch/sm996274
 
 
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