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今年のGWはどこにも出かけないので,物事を考える時間がタップリあります。
京都・祇園の暴走事故に始まり,GW連休前から大きな事故が続いていますね。続くときは続くものです。私もアマチュアドライバーの一人ですが,ハンドルを握る人はお互いに注意しましょう。
どれもが気の毒な事故ばかりですが,最も考えさせられたのは関越道のバス事故です。ガードレールと防音壁の間の100mmほどの隙間が何とも不運でしたね。ノーブレーキで接触したバスがガードレールの端を曲げてしまい,そのまま吸い込まれるように防音壁に突き刺さってしまったのでしょう。
バスのエンジンは後方にあることが多いので,前方はほとんど空洞です。おそらくケーキにナイフが入るような感じで簡単に貫通してしまったはずです。
ガードレールの端と防音壁がラップしていた場合と今回のように隙間があった場合の被害は全く違うはずです。
あの隙間さえなければ,運転手が居眠りしていたとしてもガードレールに接触した瞬間に気がついて何らかの回避動作が行われ,防音壁に擦りながらでも停止できた可能性があります。全員無傷とはいかないでしょうが,一度に7名もの人が亡くなるような大惨事にはならなかったという感じがします。
問題はあの隙間による危険を予知できたかどうかですが,国土交通省は90年代に通知によって改善を求めていたようです。ということは危険を認識していた証拠です。事故現場は改善の対象外だったようですが,対象外とした判断に間違いがなかったかどうかも含めて検証が必要だと思います。
運転手のミスやバス会社・ツアー会社の管理体制を責めるだけではダメです。さまざまな要因をゴッチャにした観念的な報道が目立ちますが,事故が発生した原因と被害が拡大した原因を明確に分けて分析し,それぞれの責任を追及するべきだと感じました。
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